病気を作る潜在意識

びょうきをつくるせんざいいしき


 

普段の生活をしている時、私達は、目の前のものや出来事について、今までの知識や経験に基づいて理解し、考えたり、決定したり、行動したりしています。これを顕在意識(けんざいいしき)と言います。

 

これは氷山の一角に例えられ、私達の日々の行動を決定するのはたった1割の顕在意識と、残りの8割は意識しない心の部分、“潜在意識(せんざいいしき)”だと言われています。

 

潜在意識は過去の経験から作られるものです。

普段意識していない自分の考え方の癖や行動パターンなど、あらゆるところで私達の行動を決定しています。

 

『 なぜ私は病気になったのか 』 

 

病気になったとき、誰もが疑問に思うことです。現代医療では身体のメカニズムや遺伝子の仕組みがわかってきて、かなりこの疑問に答えが得られるようになりました。

しかし、その原因に対して薬や治療を開始したのに薬が効かなかったり、効果が一時的でまたすぐに再発してしまうことはよくあります。薬の効き方も人それぞれです。同じ薬でも、一発で治る人、治るのに時間がかかる人、全く効かない人、人それぞれです。

同じ病気で同じ薬なのに不思議だと思いませんか。

これに対して、私達はさらに不安を感じたり、別の方法を試してみたりするわけですが、精神療法やヒプノセラピーでその原因を探って行くと、必ずといっていいほど、最終的にはその人自身の心の問題に突き当たります。

そして、心の問題をさらに深く掘り下げていくと、その人の潜在意識の中に抱えているネガティブな感情に行き当たります。

 

 

最近ではとくに、現実の世界で抱えている病気や、様々な問題の根本原因が潜在意識にあることが解ってきて、

心にアプローチすることで病気を手離す方法が次々に紹介されています。

 

潜在意識の中に記憶されている情報を変えて行く方法が解れば、病気、人間関係などあらゆる問題は解決して行くのではないかということが、さまざまなセラピストや自己啓発セミナーで取り上げていることです。

そして、心の問題を解決した多くの方が、長年悩まされた病気を克服したり、なかには原因不明の難病や末期の癌を完治させることも現実に広く知られるようになりました。

 


潜在意識と自己治癒力の低下


病気の原因は”自己治癒力の低下“と以前に述べました。

自己治癒力が低下する原因3つ、


① 慢性的なストレス

② 傷が深い

③ 何かが邪魔をしている

これは心にも当てはまります。


慢性的なストレス

〜細胞にストレスをかけ続けている〜


慢性的なストレスをかけ続ける原因は、毎日の考え方のくせにあります。

たった一回のストレスでは病気にまではならないからです。今まで生きてきたなかで潜在意識のなかに刷り込まれた考え方思い込みはあなたの言葉や行動となって現れます。

 

調和の取れないアンバランスな考え方は、ときに自分を追い詰めることがあります。

ここでは特に病気について例をあげます。


 

・親が〇〇病なので自分も〇〇病になる

・病気は何か悪いことをしたからなった

・がんは治らない

・私は誰かの犠牲になっている

・みんなが幸せなら自分はどうなってもいい

・私は弱い人間だ


こういった考えが潜在意識のなかにあると、私達の不安な心のすきまにすっぽり入り込んだまま、なかなか出ていってくれません。

そして、その通りのことが起こってしまうのです。これらのネガティブな考えは今すぐ手放してください。

そこに真理はないからです。上げればキリがありませんが、自分の経験に基づいて蓄積された潜在意識のなかのネガティブな情報や感情は、そのままじわじわと細胞を傷つけます。そして、あなたの美しい波に歪みを生じさせます。

 

歪んだ波どうしが同調して、波が大きくなりその通りのことをそのまま引き起こしてしまいます。

 

人それぞれ、程度の差こそあれ、ネガティブな言葉や悲しみは嫌なものは、"避けるべきストレス" として扁桃体という脳の部分を刺激することがわかっています。これは全身に影響を及ぼします。(脳を鍛える、脳とうつ病参照) 

 

ストレス回避パターンをうまく利用して、しっかり細胞を修復する時間を持つことが大事です。

 

司令塔のあなたが考えていることに細胞はそのまま従います。

“意識を変える”

これこそが、特効薬です。


傷が深い

〜修復が追い付かない損傷を受けている〜


心の傷が大きすぎる場合、細胞自体に大きな傷を持っている場合があります。日本では阪神大震災あたりから、数々の災害のたびに心的外傷性ストレス障害(以下、PTSD)という言葉が一般的になりました。 

 

強烈な体験をするとそれを認知する際に使われた細胞集団もまた、記憶、保存されることがわかっています。同時に活動した細胞同士は結束が強く、何かのきっかけで神経細胞が刺激されると全体が再び反応、つまり記憶が想起されます。

記憶エングラムといわれます。

 

例えば、体験が強い恐怖のときでも、「次はこう対処しよう」というように、頭の中が整理され、学習されていれば

恐怖の体験は次に生かすことが出来ます。しかし、その恐怖が十分に癒されないまま、学習されていないままだと何かのきっかけで思い出したときに、ドッと記憶が溢れ出て対応できなくなります。

怖かった記憶を頭の中で、フラッシュバックとして、一気に再現することになるわけです。

 

そして、再び扁桃体交感神経優位(戦闘モード) の異常な信号を送り続け

動悸や汗が止まらなくなったり、パニックの発作を起こしたりすることになります。

繰り返し起こって、自分ではどうすることもできなくなった時、パニック障害という病名がつけられます。

 

傷の衝撃が深けれ深いほど、かさぶたのように傷が残ることがあります。擦りむいた時と同じです。

繰り返すストレスによる心の傷は、恐怖を感知する扁桃体を刺激して、記憶を司る海馬を萎縮させることもわかっています。

こういった深い傷には、もう一度、その傷をしっかり受け止めて癒す方法をとり、ある特定の記憶する神経集団の異常な反応に対応できるような、新たな『自己保護装置』を自分で“意識して” 作る必要があります。

 

(インナーチャイルドを癒す、その他の治療 (トラウマ治療、EFTmatrix reinprinting)


何かが邪魔をしている

〜修復を遅らせる原因がある〜


薬を使っても、心の傷やトラウマを癒す作業を行ってもどうしても癒せない場合があります。

 

 それは心に強いブロックがかかっている場合です。口でいくら、「治りたい」と言っていても、潜在意識で「どうせ治らない」と思っていると、潜在意識が優先されて、細胞に治るためのスイッチが入りません

 

潜在意識は私達の毎日の言動や行動に大きく関わるため、潜在意識で「どうせやっても無駄だ」と思っていると、毎日を健康的な習慣に変えることすら実行に移せません。「今回もどうせダメだろう」と思うと、自分自身の行動も変えれないうえ、自己治癒力が働かないのです。

「今回もダメだろう」とあきらめる気持ちはどこからきたものなのか突き詰めていく必要があります。願っても叶わなかった無力な幼少期の体験や、過去の記憶が反復されて増強されている場合は、そこが治療のスタート地点です。
(→ インナーチャイルドを癒す方法 )

 

 

病気を治すにあたって、心と脳、脳と身体が密接に関係している限り、心は身体と同じ目的を持っていることが必要です。

 

 心から”治りたい”

と、ただ純粋に思う気持ち

 

です。自己治癒力とこの意識が同じベクトルを向けば、治療は加速します。

 

 

また、「病気の自分は不幸だ」と思い込んでいる方も要注意です。

自分が“悲劇のヒーロー”や、悲劇のヒロイン” のままでいると、現実でも不幸なまま人生の物語が完結してしまうからです。

身体は治る準備をしているのに、司令官の脳がいつまでたっても悲劇から抜け出せないでいると細胞は治癒を始めることができません。悲劇が好きな人の人生は悲劇で終わります。それほどひとりひとりの意識が重要なのです。物語のクライマックスで主役が最高の幸せを手に入れるストーリーに書き換える必要があります。

 

また、病気があるお陰で、何か自分に大きな得がある場合も、病気の治らない大きな原因になります。疾病利得といいます。

病気の代わりに得たものが手放せないでいると、自分の中に病気の治癒を阻む強い力が働きます。

( → 疾病利得という考え方 )

 

これらは誰にでも起こりうる、よくあることです。ただ、見過ごされやすい部分でもあります。他人に指摘されると気分も良くないし、自分でも気付きにくいことですので、しっかり対処していく必要があります。

 

もしも、これらの心のブロックに思い当たることがあれば、まず、ブロックを持っている自分を認めてください。これらのブロックは自然な人間の感情です。ただし、病気の治癒にはつながりませんので引き続き、解放する方法を試してみて下さい。

(→ インナーチャイルドを癒す疾病利得を手放す)