呼吸(こきゅう)


〜長生きは長い息から〜


1.脳は最大の酸素消費臓器



脳の重さは成人で約
1.4kgで身体の3%ですが、取り入れる酸素の4分の1は脳で使われます
不幸にも病気や事故で呼吸が止まったとき、一番最初にダメージを受けるのが脳細胞です。

脳細胞が1日に必要とする酸素の量は身体の細胞の10です。いかに脳が酸素を必要としているかがわかります。

日常生活でも、常に浅い呼吸をしているあなたは半分脳が眠っている可能性が、、、

しかし、

しっかり呼吸をすることで脳が生き返る、さらなるパフォーマンスの向上につながる可能性があるということです!


2.最も簡単な健康法



呼吸はどの治療法でも必ず取りあげられる最も簡単な養生法のひとつです。

人間が毎日欠かすことの出来ない、
その一呼吸一呼吸が、私達をどんどん健康にしてくれます。

 

"呼吸を制するもの人生を制する" のです。

これを味方につけない手はありません。
ストレスを感じている時、緊張している時や病気の時は、
人の呼吸は浅くなり、身体に十分な酸素、エネルギーが行き届きません。

言いたいこと、やりたいことをぐっと我慢するとき、
あなたの呼吸は止まっていませんか。

こんな時は、息が苦しくなくても、頭にも身体にも十分な酸素が行きませんから、
知らないうちに、脳は機能を落としています。

そして、判断力も低下しますから、嫌なことでも引き受けたり、後で後悔する結果を引き起こしてしまいます。

特にストレスを感じやすい、周りの影響を受けやすい人は、
意識して、呼吸を深くするようにしましょう。

西洋、東洋、世界中の治療法の中には数多く呼吸の大切さが説かれていますが、
何秒吐いて、止めて、、、、、などと、決まった方法を色々な人がいうために、ますますどうやったらいいかわからなくなり、なかなか続きません。

そもそも呼吸は、貴方自身が一番リラックス出来る方法であればどんな方法でもいいと思いますが、ここでは、

一番簡単なイチ押しの呼吸法を記載します。

 


3.一番簡単で効果的な

〜吐く息10秒〜


寝ていても起きていてもかまいません。背中は伸ばして下さい。

① まず、口から “フーッ” という音とともに、口をすぼめて、ゆっくり息を吐きます。

1.2.3.4.5.6.7.8.9.10まで数えます。

(厳密には、秒数は関係ありません。自分がしている呼吸に集中するために数を数えます。)

“もう吐く息がない” 

というところまで息を吐き切ります。

これがポイントです。

② 鼻から、静かに息を吸い込みます。

③ 吸ったら、①に戻ります


簡単過ぎて拍子抜けしたかもしれませんがこれだけです。


いつもの呼吸と何か違いますか?

その違いが、この呼吸のコツです。

この呼吸がいつもの呼吸より深いなら

「いつもの呼吸は浅い」ということですし、
いつもより呼吸が遅い、ということは

「いつも呼吸が早い」

つまり、日頃はしっかり息を吸い込めていないことになります。

 

これはいずれも、

深いゆっくりとした呼吸を行えば、さらに全身や脳への酸素供給を増やせる、

酸素化改善の可能性を示しています!

ポイントはゆっくり呼吸することと、しっかり吐き切る、ことの2つだけです。

さらに言えば、呼吸に集中すること。
自分の思考(頭の中に浮かんでくる考え)に意識を向けないこと。


いつの間にか何か別のことを考えていたら、

また数を数えて自分の呼吸に戻りましょう。

時間が許す限り、この呼吸を続けます。

 

朝起きてから、寝る前の布団の中で、お風呂で、電車の中で、仕事中でも、

 いつでもどこでもできる最も効果的なリラクゼーション方法です。

できるようになったら

だんだん吐く時間を伸ばしてみましょう。

かの貝原益軒は、過度の活動は吐く息が多くなり気が上るため、吸う息を多くするように薦めていますが、

現代社会において、

精神的ストレスを内にため込むタイプの多くの人には、

上のような吐く息に意識を置いて呼吸する

ことをオススメします。

言いたいことを言い過ぎて失敗しやすい人は、

吸う息にも意識を向けましょう。

吸う時の秒数は、その時の気分や体調によっても毎回違ってくるかもしれません。

それに気付くのも自分を見つめる良い時間になるでしょう。


4.さらにこだわりたい方 向け呼吸法



 

① ウジャイ呼吸法


 ウジャイ呼吸法は、

太極拳やヨガで使われる呼吸法です。


楽な姿勢で、

喉を閉めて鼻からゆっくり息を吸います


お腹に空気が溜まっていくのをイメージしたら、

肺が満たされるまで(胸が広がるのを感じる)空気を吸いきります。


吸いきったら、また鼻からゆっくり息を吐きます。

 

5分間これを繰り返します。
これも、意識は呼吸に集中します。


日中、人とよく話したり、活動的に動き回り交感神経が優位になっている方にオススメです。

 

 


② ヨガ呼吸法


8秒で息を吐き切る
4秒で鼻から息を吸う
息を止めて心の中で7秒数える

これを4回繰り返します。

"吐く、からはじめて8-4-7"です。

 

4秒吸ったあと

 

静かに息を止めて、ラッキー7まで静かに数を数える

 

頭の中がシーンとして、

心が落ち着ちつけば上出来です。

呼吸は
体内に空気を取り込むことが重要です。

ロングブレス呼吸法というのが一時期流行りましたが、

呼吸が速く浅くなりがちな忙しい現代人には、

とにかくゆっくり呼吸をする時間が必要で

これを習慣化することが

自己治癒力を高める最も簡単な方法です。


長生き(長生き)は長息(ながいき)です。

呼吸法は寝る前に行うと、副交感神経が優位になり入眠しやすくなります。

 

是非、

“布団に入ったら10秒呼吸を吐く“

習慣からはじめて下さい。

 

慣れればもっと色々試したくなるでしょう。

最終的に一番良い呼吸方法は本来あなたの身体は知っているはずですので、

簡単なものから始めて、

身体が心地よく感じるものを見つけて

毎日の習慣にして下さい。