① 漢方
② キネシオロジー
③ 幾何学模様
④ 感情解放テクニック
⑤ ガーデニング
漢方
『風邪のひき始めには葛根湯』で知られる漢方薬は一般に広く知られるようになりました。6世紀ごろに中国から日本に伝えられた中医学(中国に伝わる伝統医学)は、多くの人の手により研究され、日本の風土にあった独自の発展を遂げました。
特に江戸時代には多くの奥医師(幕府のお抱え医師)らにより体系化され多くの弟子に引き継がれていきました。こうして『漢方薬』は長い歴史の中で、生薬の種類や量、組み合わせなど、日本人の体質や日本の風土に適した薬として独自の発展を遂げました。漢方薬では中医学と共通する生薬を多く用いますが、『乙字湯』などは、日本ならではの独自の処方です。
薬の原料は主に植物の根や茎、葉から作られますが、動物の骨やツノ、貝殻など、鉱物を用いることもあります。さまざまな効能のある複数の生薬を組み合わせて薬として使用し、体質にあった処方が出来るため、複数の成分の相乗効果によって身体全体の調子を整え、自己治癒力を高めるのことができます。
特にこの数十年は、手術や抗がん治療などと併用して使用する場合も多くなっています。また、「昔からある症状で薬を飲むほどではない」と一般的に見過ごしたり我慢してしまうような症状であっても、体質改善を含め対応できる心強い治療法と言えます。
また特に、ホルモンや自律神経のバランスを整えたり、リンパや血流の流れを良くするのに非常に適しており、西洋薬では強すぎて薬は苦手、といった方々や子供や女性、高齢者にも安心して使える処方と言えるでしょう。”漢方医”や”漢方薬局” で検索してみて下さい。
キネシオロジー
1960年にアメリカの医師によって確立された生理学、解剖学、生体学に基づいて確立された診断治療学です。その人の筋肉の反射をもとに、骨や筋肉、ホルモンや内臓の生理学的なバランスの歪みやストレスや思考パターンによる感情的な歪みを見極めることで、自己治癒力を高めるというものです。
薬や器具は用いずに脳から脊髄を通って筋肉に至るまでの神経回路を筋反射という形で捉えることで、クライアント本人の不調部位を特定し、クライアントひとりひとりにあった最適な治療法を模索することができます。そのまま、セラピスト本人の特化した治療を提供している場合もあります。この亜型にTFT(タッチフォーヘルス)や、スピリチュアルな要素を含んだインテグラルヒーリングがあります。
『キネシオロジー』で検索して下さい。
幾何学模様
自然界には、驚くほどに細かく美しい幾何学模様が溢れています。花や葉っぱの模様、昆虫や鳥の羽の模様、これらをひとつひとつ見てみるとマクロからミクロの世界へ繋がり、私たちの想像力は宇宙の彼方まで飛んでいきます。まさに魔法の世界と言えるでしょう。凍るような冬の寒い日でも空から降ってくる雪の結晶に心は温められます。何か大きな誰かの愛が意図されていると感じずにはおれません。
フランスの数学者ベノワ・マンデルブロが提唱したフラクタル(fractal)という幾何学の概念は現代では一般的になり、これらのパターンが自然界に多く存在しています。
また、日本でもよく見られる唐草模様や亀甲模様などのパターン模様の多くは、邪気を払ったり、長寿の祈りを込めるなどの人々の祈りや願いを込めて後世に引き継がれています。お寺で見られる曼陀羅にも多くの意味が込められています。世界中にこういった模様を見つけることができます。
実はこれらの模様を目にしたり、身につけたり、感じることで直感力を高めたり、潜在意識にあるネガティブな感情や傷を癒すきっかけになるなどの効果があります。
自分の好きな模様を携帯の待ち受けにしたり身につけたり、自分で実際に描いてみたり、色を塗ってみたりするだけでも癒しの効果があります。さらに興味があればこれらの模様について深く学び、作ったり描いたりするワークショップなども探してみて下さい。
まず初めに、いつも見過ごしている自然の中に溢れているこれらの癒しのメッセージを是非意識して眺めてみて下さい。きっと心が洗われます。さらに興味のある方は学問的に確立された”神聖幾何学” も参照して下さい。
感情解放テクニック(EFT)
EFT(Emotional Freedom Technique)は、日本語では「感情解放テクニック」と訳されます。アメリカ人のギャリー・クレイグ氏によって生み出された感情を解放する治療法です。頭文字を取って「イーエフティー」とも言われます。これは、東洋医学の経絡の仕組みと西洋の心理セラピーを融合させたもので、やり方は、針や道具を用いない、非侵襲的な方法です。
解決したい問題に意識を集中させながら、主要な経路のツボを指で複数回トントンと叩いて、ブロックされたエネルギー(気)を解除していきます。それにより、トラウマや、不快な記憶、身体症状、ストレス、ネガティブな感情を解放することができます。『EFT(感情解法テクニック)』で検索して下さい。
ガーデニング
花や植物の癒しの効果は科学的にも証明されています。花には患者の不安や痛みを軽減したり、入院期間を短縮させる効果があることが報告されています1)。健常者においても、不快なものを見るというストレスをかけた後に、花の絵を見るだけで一旦は上がった血圧を低下させたり、唾液中のコルチゾールが低下する、脳の扁桃体から海馬にかけての活動が有意に低下すると実験でわかっています2)3)。
労働者における実験でも、給料、人種差、地位に関係なく、職場に植物や窓のある労働者がそうでない労働者より職場への満足度が高かったと報告されています4)。自宅や職場、いつも過ごす空間に花や植物を感じましょう。休みの日にはガーデニングをしたり、道を歩きながら、季節の花や植物を眺めるなど癒しの効果を存分に受けとって頂きたいと思います。
Endnote / 参考文献:
1) S.H. Park."Therapeutic influences of plants in hospital rooms on surgical recovery" HortScience, 44 (2009), pp. 102-105
2) Hiroko Mochizuki-Kawai, "Viewing a flower image provides automatic recovery effects after psychological stress" Journal of enviromental psychology. volume 70, August 2020, 101445
3) M.S. Lee et al. "Physiological relaxation induced by horticultural activity: Transplanting work using flowering plants"
Journal of Physiological Anthropology, 32 (2013), p. 15
4) A. Dravigne, "The effect of live plants and window views of green spaces on employee perceptions of job satisfaction" HortScience, 43 (2008), pp. 183-187