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セロトニン② 日本人の遺伝子との関係

『幸せホルモンのセロトニン』が脳でたくさん働くためには、

 

1.セロトニンの量が多いこと

2.使われたセロトニンのリサイクルが上手く回ること

 

の二つが重要です。

リサイクルが上手くいけば脳内での量も自然と増えていきます。

リサイクルが上手く出来なければ、そのまま分解されて減っていきます。

 

このリサイクルを助けるのが、セロトニンを運ぶ役割をする『セロトニントランスポーター』というタンパク質です。

 

そして、このセロトニントランスポーターという運び屋を制御しているのがセロトニントランスポーター遺伝子です。

 

この遺伝子にはセロトニンの量を多くするL型セロトニン量を少なくするS型の2種類があります。

遺伝子の型はこの二つの組み合わせで、SS型、SL型、L L型の3種類があります。

 

この型には人種によって異なります。欧米やアフリカ系の民族が多く持つ、楽観的でストレスに対しても精神的に比較的安定しているLL型に対して、日本人の約7割が不安を感じやすいSS型の遺伝子を持っています。

これは、数々の戦国時代や江戸時代の閉鎖的な村社会で、リスクを恐れて行動しない、『用心深いS型』が生き延びたせいだともいわれます。

 

 

一方で、親切遺伝子と言われる『YAP遺伝子』自分より他者を大事にする傾向が強いと言われる遺伝子です。

日本人のほかはチベット、中近東の一部の民族しか持っていない素晴らしい遺伝子です。日本人が『利他の精神』を尊ぶのはこの遺伝子の影響が大きいと言われています。

 

そして、遡ること40万年前、『死者を埋葬する』習慣を持った『進化した心』を持ったネアンデルタール人の遺伝子が一番多く受け継がれている民族が日本人といわれます。

 

『緊張しやすい、不安が強い遺伝子を持っている』一方で、『日本人は争いを好まず、人と仲良くする能力にたけている』とも言えます。

 

遺伝子についての情報はあくまでも『情報』です。

 

『不安が強い遺伝子』と捉えるか『用心深く生き残りに強い遺伝子』と捉えるかは『あなた次第』です。

 

同じ日本人の7割の人が同じ遺伝子を持っているとして、不安が強いおかげで用意周到だったり、緻密な作業ができる、用心深く勇敢な人、落ち込んでも寝て忘れて回復の早い人もたくさんいることを忘れないでください。

 

そして、セロトニンの量も、身体の使い方、毎日の生活、考え方ですべて変えることが出来ます。

(セロトニン①セロトニンを増やす)

 

ストレスを”ストレスと認識しない””適度なストレスに変える

方法も是非、実践してください。